
令和4年4月
福井県立高志高等学校 校長
山内 悟
高志高校同窓会の皆様には、母校のために多大なるご支援、ご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
本校は、昭和23年の創立以来、70年以上の歴史を重ね、令和4年3月には高志中学校2期生を含む第73回卒業生を送り出しました。卒業生の数はすでに3万人を超えています。皆様の国内外でのご活躍は、本校の誇りであるとともに、生徒・教職員が高志高校で生活していくうえでの心の支えとなっています。
本校は、校訓「克己・創造・敬愛」のもと、「国際社会および地域社会のリーダーとして貢献できる知徳体の調和のとれた人材を育成する」という教育方針に沿って、以下のようなさまざまな教育活動を展開してきました。
まず、平成15年度に県内で初めて指定された文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業は年々改善を重ね、今年度第4期の最終年度を迎えました。また、平成26年度に県内で初めて指定された文部科学省スーパーグローバルハイスクール(SGH)事業は、事業そのものは平成30年度に終了しましたが、経済界との連携による探究的な学習、キャリア教育等を、今も続けています。
平成27年度に県立高志中学校が併設されてからは、県立学校で唯一の併設型中高一貫教育校となりました。高志中学校から進学した生徒と他の中学校から入学した生徒が、学習、部活動、学校行事等で、切磋琢磨しながら高校生活を過ごしています。また、最大年齢差5歳の中学生と高校生が、同じ校舎で学び、同じ校訓や校歌で心を一つにし、お互いに刺激を受けながら、学校生活を送っています。
さらに、今年度の入学生より、従来の普通科に代わって「探究創造科」となりました。様々なことに興味・関心を抱き、自ら問いを発したり試行錯誤したりしながら成長を続け、新しいものや文化を創ったり今ある問題を解決したりすることで社会づくりに貢献しようとする「高志の学び」をさらに追求したいと考えています。
このように、本校は次々と新しいことにチャレンジしています。同窓生の皆様がこれまで築いてこられた学校のアイデンティティーを大切に継承しつつ、時代の変化や社会の要請にアンテナを張って、社会が求める人材育成に向けた挑戦を続けているところです。私たち教職員は、高志高校だからできること、高志高校でしかできないことを追求しながら、生徒たちのチャレンジを応援していきたいと考えています。生徒が新しいことにチャレンジするためには、そのための勇気を奮い起こすことができる環境が必要です。生徒の保護者や私たち教職員に加えて、母校の後輩たちの健やかな成長を願う同窓生の皆様の温かな思いが、そのような環境づくりにつながるのではないかと思います。
私自身、高志高校の卒業生(34回卒業)で、平成30年度までの9年間、高志高校の教員として勤務させていただきました。このたび校長を拝命し、責任の重さとともに、母校のために働ける喜びを感じているところです。同窓会会員の皆様、今後とも、本校に対するご支援をよろしくお願いします。
最後になりましたが、令和3年度の「みどり葉の集い」が、コロナ禍に配慮して、従来とは異なるかたちで開催されました。私も参加させていただき、大きな感動をいただきました。実行委員会の皆様のご尽力に心から敬意と感謝を表します。今後も、高志高校同窓会がますます発展されることを祈念申し上げ、ご挨拶とします。