校長先生御挨拶

令和6年4月

福井県立高志高等学校 校長

山内 悟

 高志高校同窓会の皆様には、母校のために多大なるご支援、ご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

 本校は、今年度で77年目を迎えます。卒業生の数はすでに3万人を超えており、皆様の国内外でのご活躍は、本校の誇りであるとともに、生徒・教職員が高志高校で生活していくうえでの心の支えとなっています。

 本校では、校訓「克己・創造・敬愛」のもと、「国際社会および地域社会のリーダーとして貢献できる知徳体の調和のとれた人材を育成する」という教育方針に沿って、以下のようなさまざまな教育活動を展開してきました。

 平成15年度に県内で初めて指定された文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業は年々改善を重ね、今年度は第5期(「先導的改革型」)の指定をいただきました。スーパーグローバルハイスクール(平成26~30年度指定)で行っていた経済界との連携事業等を含め、生徒たちの興味・関心に応じた探究的な学習やキャリア教育等を発展的に進めていきます。

 令和4年度の入学生より、従来の普通科に代わって「探究創造科」となりました。様々なことに興味・関心を抱き、自ら問いを発したり試行錯誤したりしながら成長を続け、新しいものや文化を創ったり今ある問題を解決したりすることで社会づくりに貢献しようとする「高志の学び」を、さらに追求しています。

 県立高志中学校が併設されてから、今年度で10年目になります。昨年度は、高志中学校から進学した生徒と他の中学校から入学した生徒が1年次から同じクラスで生活する「混合クラス編成」をスタートさせました。生徒たちが早い段階から学習や部活動、学校行事等で切磋琢磨することにより、学校に新しい空気が流れるようになりました。

 このように、本校は次々と新しいことにチャレンジしています。同窓生の皆様がこれまで築いてこられた学校のアイデンティティーを大切に継承しつつ、時代の変化や社会の要請にアンテナを張って、求められる人材育成に向けた挑戦を続けているところです。私たち教職員は、高志高校だからできること、高志高校でしかできないことを追求しながら、生徒たちのチャレンジを応援していきたいと考えています。生徒が新しいことにチャレンジするためには、そのための勇気を奮い起こすことができる環境が必要です。生徒の保護者や私たち教職員に加えて、母校の後輩たちの健やかな成長を願う同窓生の皆様の温かな思いが、そのような環境づくりにつながるのではないかと思います。

 私自身、高志高校の卒業生(34回卒業)で、平成30年度までの9年間、高志高校の教員として勤務させていただきました。校長としては高志中学校で2年、高志高校で3年目になりますが、責任の重さとともに、母校のために働ける喜びを感じているところです。同窓会会員の皆様、今後とも、本校に対するご支援をよろしくお願いします。

 最後になりましたが、今年度も「みどり葉の集い」が盛大に行われました。私も参加させていただき、素敵な時間を過ごさせていただきました。実行委員会の皆様には、心から感謝申し上げます。今後も、高志高校同窓会がますます発展されることを祈念申し上げ、ご挨拶とします。